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※奨学金制度に関する情報は執筆時点(2026年5月)の内容をもとに記載しています。最新の制度・利率は日本学生支援機構(JASSO:旧 日本育英会)の公式サイトをご確認ください。
私は高校から大学院まで、奨学金を借り続けました。総額は500万円を超えます。
30歳でようやく完済しました。月平均7万円の返済。ボーナスが出るたびにまとめて返し、その分だけ「経験」を犠牲にしてきました。
だからこそ今は、子どもが同じ思いをしなくて済むように、NISAで学費を積み立てています。返済に8年かかった経験が、「後から返す苦労」より「先に準備する」という考え方に変えてくれました。
この記事は、奨学金を500万円以上借りて30歳で返し終えたパパが、「借りる前に知っておきたかったこと」と「借りてよかったこと」の両方を正直に書いたものです。
学業目的といえど、奨学金は借金です。
今、子どもの教育費を考えている親御さんに読んでほしい内容です。
なぜ借りることになったのか:「当然のこと」として勧められた
私の親は「何も残してあげられないから、教育だけにはお金をかける」という考えの人でした。その言葉は今でも覚えています。
奨学金を借りることは、そういう家庭の流れの中で「当然のこと」として進んでいきました。自分で深く考えて選んだというよりも、気づいたら借りていたという感覚に近いです。
親の言葉には愛情があったし、おかげで大学院まで進学できた。それは間違いない事実です。でも今思うのは、「借りる前に返済後の生活を自分でシミュレーションすべきだった」ということです。
私の奨学金の概要:高校〜大学院まで500万円超・無利子を選んだ理由
- 高校時代:月額2万円弱 × 3年間
- 大学時代:月額5万円弱 × 4年間
- 大学院時代:月額9万円弱 × 2年間
- タイプ:無利子(第一種)を選択
- 総額:500万円超
無利子(第一種)を選んだのは、「少なくとも借りた分だけしか返さなくてよい」という安心感からです。有利子タイプは利率が卒業後に確定するため、在学中は最終的な返済額が読みにくいという不安がありました。
第一種は審査が厳しいですが、通るなら迷わず選ぶべきだと今も思っています。有利子との差は、完済するまで積み重なり続けるからです。
奨学金があったから手に入れたもの:大学院進学とやりたいこと
最初にこれを書いておきたいです。奨学金に対してネガティブな感情だけがあるわけではありません。
奨学金がなければ、大学院までは行けていませんでした。
やりたいことをやらせてもらった、という気持ちは本物です。親が「教育にお金をかける」と言ってくれた姿勢と、奨学金という仕組みのおかげで、自分の可能性を広げることができた。
この点は正直感謝しています。奨学金はすべてが悪いわけではない。問題は、借りるときの「借金」という意識の薄さと、返済が与える生活への影響をリアルに想像できなかったことにあります。
返済の実態:ボーナス中心に早く返した約8年間
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月々の返済額(通常) | 約3〜4万円 |
| ボーナス払い | 年2回、まとめて追加返済 |
| 月平均換算(ボーナス込み) | 約7万円 |
| 完済時期 | 30歳 |
「できるだけ早く終わらせたい」という一心で、ボーナスが出るたびに返済に充てました。月々の生活がきつかったわけではありません。でも、ボーナスを自由に使えない状態が続いたことで、失ったものがあります。

返済中に失ったもの:海外旅行という「経験の機会」
返済中に一番感じたのは、「お金がない」より「経験できない」という感覚でした。
一番象徴的なのは海外旅行です。20代・30代の独身時代は、旅行・趣味・人との交流といった経験に投資できる貴重な時間です。でもボーナスの大部分が返済に消えていくと、その選択肢が狭まります。
友人が海外旅行に行っているとき、自分はボーナスを返済に回している。きつくはない。でも、何かを諦め続けている感覚はずっとあった。
これは「奨学金が悪い」という話ではありません。でも返済によって20代・30代の行動範囲が確実に狭くなったという事実は、正直に伝えたいと思います。若いときの経験は、お金では後から買い戻せないものがあります。

「奨学金は借金」という感覚が薄いまま借りることの問題
奨学金の貸与型は、返さなければならないローンです。でも学生のころの自分には、その実感がほとんどありませんでした。
- 月々の振込を「もらっている感覚」で使っていた
- 500万円という総額を「今の生活費」として考えていなかった
- 返済が始まるまで、金額のリアルさがわからなかった
今、子どもが将来「奨学金を借りたい」と言ったとき、私はこう伝えるつもりです。「借りる前に、返し終えた後の毎月の手取りを計算してみなさい」と。月収から返済額を引いた金額で生活できるかを、リアルに想像させることが大事だと思っています。
30歳で完済した日:達成感より「やっと終わった」という解放感
完済したとき、特別なことは何もしませんでした。「やっと終わった」という解放感だけがありました。達成感や充実感はほとんどなかったです。
それが全てを物語っている気がします。返済は「積み上げるもの」ではなく、「削られ続けるもの」でした。完済は喜びというより、長かった義務からようやく解放された感覚です。
子どもへのお金教育:投資と商売を意識させる
自分が奨学金で苦労した経験から、子どもには早いうちから「お金の感覚」を身につけてほしいと思っています。わが家では意識的に「投資」と「商売(稼ぐこと)」について話す機会を作っています。
「お金は使うもの」だけでなく、「お金は増やせるもの・働かせるもの」という感覚を子どものうちから持ってほしい。奨学金という「借りて後で返す」経験を自分がしたからこそ、子どもには「先に準備する」という考え方を伝えたいと思っています。
お小遣いの使い方を一緒に考えたり、「これを買うとどうなるか」を話し合ったりすることで、お金の感覚を日常の中で育てることができます。特別な教育ではなく、日々の会話の中でできることが多いです。

インデックス投資を4年続けてわかったこと:暴落でも淡々と積み立てる
子どもの学費準備として、4年前からインデックス投資(積立投資)を始めました。現在のところ順調に推移しています。
インデックス投資に対するスタンスは、「暴落しても淡々と積み立て続けること」です。
投資を始めると、必ず相場が下がる時期があります。そのとき「もうやめたほうがいいか」と焦ってしまいがちです。でもインデックス投資の本質は、長期的に市場全体の成長を取り込むことです。短期の暴落は、長期で見れば通過点に過ぎません。
奨学金で「後から返す辛さ」を経験したからこそ、子どもの学費は「先に積み立てる」方法を選びました。少額でも早く始めることで、時間を味方につけることができます。
学資保険とNISAの比較は別の記事で詳しく書いています。
▶ 【共働きパパが比較】学資保険 vs NISA、子どもの教育費はどちらで準備すべきか
まとめ:奨学金を借りる前に知っておいてほしいこと
500万円以上を借りて約8年かけて返し終えた経験から、伝えたいことをまとめます。
- 奨学金のおかげで大学院まで行けた——この事実は変わらない
- でも貸与型奨学金は「借金」。借りる前に返済後の生活を計算すること
- 有利子(第二種)は利率変動リスクがある。可能なら無利子(第一種)を優先
- 返済はお金だけでなく、20代・30代の「経験の機会」も削る
- 完済は「達成感」より「解放感」——それが現実
- 親としてできることは、子どもが借りなくて済む準備を早めにすること
借りなくてよいなら、借りない方がよい。でも借りなければ夢をあきらめなければならなかったなら、借りた意味はある。大切なのは、借りる前にそれをちゃんと考えること。
この記事が、奨学金について親子で話し合うきっかけになれば幸いです。


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